ふたご王子に恋をした
「まぁね!」


「特に自慢することじゃねーだろ。」


「なんてゆーかさ、麻衣を見てると守らなきゃって気になるんだよね…。」


「……もしかしてお前、まだ…」


「引きずってるのは、ヒナのほうでしょ?」










「ちょっとー!アンタら何モタモタしてんのー!早く来なよー!」


あの二人さっきから何ごちゃごちゃ喋ってんだろ…遠くてよく聞こえないけど。


旭が手をあげると陽はそっぽを向いてどこかに行ってしまった。




「ごめんごめん!」


「あれ?陽は?」


「ダルいから先帰るってさ。」


「ふーん。」



そういや食器買ったら帰るって言ってたっけ。



「麻衣は何食べるか決めたー?」


「え?うんとねー、ミルクティーにした!」


「へー!そんなんあるんだ!俺はどうすっかな~?」


旭が食い入るように屋台の前に立てられているメニューの看板を見る。



(ねぇ、あの人かっこよくない!?)

(うわ!ホントだ!)

(あの子彼女なのかな?)


(だとしたら超うらやましくない!?)



あぁ…コソコソと聞こえるまわりの話し声がイタイ…


彼女じゃないし!
勘違いです!


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