ふたご王子に恋をした
「はい、コレ☆プレゼントね♪」


「いやいや!お金返すから!」


「いらないし!プレゼント買い取るなんて聞いたことないよ。」



「だってプレゼントをもらうギリなんか…」



「これはこの間一緒にいてくれたお礼だよ☆あのとき、麻衣がいてくれてホントにうれしかったから…」



旭………




「ちゃっかりチューできたし……」



眉間にシワを寄せ思いっきり旭の足を踏んづける。



なんだよ!
ちょっとセンチメンタルになった雰囲気を返してくれ!



「じゃ、ありがたく受け取っておきます。」


手渡されたショップ袋をもらう。


「…今、受け取ったね?」


「な、なに…それがなに?」


「お返し、期待してるから☆」


はー!!
そういうことかよ!


「詐欺じゃん!」


「今度ウチでゴハン作って♪それが麻衣のお返しだよ。約束ね!」


「えぇー……」




新手の詐欺だよこれじゃあ…


「麻衣。」


「なに!」


鬼の形相で振り返る。


「今日は楽しかった?」


「えっ…まぁ、フツーじゃん?」


「フツー!」



うわ…
ヘコんでるし…


「でも俺は楽しかったよ!」


「あ、そう…」


「今日はありがと☆」


そう言って笑った旭の顔はいつも以上にかっこよく見えた。


別に好きとかじゃないけど!

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