ふたご王子に恋をした
「遼ー!早くパス練入れー!」



少し離れた場所で爽やかな青年といった出で立ちの男の人がこっちに向かって叫んでいた。


どうやらあれがコーチらしい。


コーチは叫んだあと、しばらくこっちを凝視し駆け足で向かってきた。





「ま、麻衣ちゃんだ!」



「え!?おぉ、はい。麻衣です。」



勢いよく指をさされ思わずペコリと頭を下げる。


長身で茶髪のイマドキ風のコーチ。見た目はウチらと同年代並みに若いケド、遼の話だと23歳らしい。


もう20歳越えてんのよね。



「コーチが連れてこいって言うから連れてきたんですけど。」


「うわー!サンキュー遼!」



目をキラキラ輝かせ興奮気味のコーチ……


なんてゆーか……


熱いんですけど。



「俺、コーチしてます!真木智晴(まきともはる)、23歳、かに座のB型ですっ!」



勝手に自己紹介始まっちゃったし…


「麻衣ちゃんは彼氏いるの!?」


「いないですよ。」


「うおー!キターっ!俺の時代キター!」





だから熱いってば…


この人とスゴい温度差感じるんですけど!


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