ふたご王子に恋をした
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「お疲れ様☆はい、コレおみやげにどうぞ♪」


「わーい☆ありがとう♪」



8時にお店を閉め、着替えたあと残ったケーキをもらう。

これが楽しみなんだよね!


腹の減り具合もマックスなので、店を出ると駆け足で家に帰った。


ここから家までは徒歩10分くらい。


ちなみにうちは一戸建てじゃなくてマンション。最上階だからなかなか景色はいいし、マンションのわりに広いので気に入っている。



エントランスを抜け、エレベーターに乗り15階のボタンを押したときだった。


閉まりかけたドアがまた開いて、誰かが足早に入ってきた。


「ごめんなさーい。」


「……あ…あ!」


「え?…あぁ!」



エレベーターに乗り込んできたのは、さっきロールケーキを買っていったまさにあの…



超イケメン!!!



は!?
うそ!
なんで!?

おお同じマンションってこと!?



驚き過ぎたあたしは壁に後退りし、ピタッと張り付いた。



「さっきの!お店の!メイドちゃん!」


「いや、メイドじゃないです!」



だからメイドカフェじゃないっつーの。


手にはコンビニのビニール袋を下げている。

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