ふたご王子に恋をした
「な、何階ですか?」


「15階で☆」



一緒!!



ドアが静かに閉まり、エレベーターがゆっくりと上がっていった。



うそ!
うそ!?

同じ階にこんなかっこいい人住んでるなんて聞いてないよ!


「ここがおうちなの?」


「え!?あ、はい!」


「そうなんだー。あのお店に住んでるのかと思った。」


「いや、あそこはお店しかないし…それにあたし、ただのバイトなんで!」


「そうなの?」


「はい…」


「メイドは本業じゃないのかー。」



だからー!
メイドじゃないって!何回言えば分かんのさ!




この人ちょっと天然!



「アナタも15階なんだね☆」


「はい!」


「俺も15階☆」



見たら分かります!


「実は昨日引っ越してきたばっかりなんだー。」


「そうなんですか!?」


どおりで見慣れない顔なわけだよ!


「市瀬です☆あ、ちなみに下の名前は旭(あさひ)。よろしくね♪」


「市瀬…旭…さん。」




名前も素敵!!



「あ、着いたよ☆どうぞ。」


15階に着きドアが開くと、市瀬さんが“開”ボタンを押しあたしが先に出れるよう促してくれた。


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