ふたご王子に恋をした
「てゆーか、今までどこにいたの?出てったはずだよね?」


あたしは横目でチラリと陽を見ながら、



「あ~…そのー、誰かのせいでエレベーターが止まっちゃって、中に閉じ込められてた。」


と、言うと陽は「チッ」と舌打ちをした。



「そうなの!?確かに故障中とは書いてあったけど…お前がやらかしたんだ。まぁ、大体想像はつくけど。」



あたしと旭に責められた陽はさっきよりもムッとした。



「とりあえず、警察ザタになるようなことしてなくてヨカッタよ。」


「警察ザタ!?」


「あぁ、ヒナはキレると何するかわかんないから。昔はお巡りさんによくお世話になったよね♪」


「うるせぇ。余計なこと言ってんじゃねーよ。」


「え!?ひ、陽って前科持ち!?」


「あぁ!?んなわけねーだろ。俺は補導レベルだ。」


「実際、傷害罪と器物損壊罪スレスレだけどね。」


「だから余計なこと言うなっつーの!」



ぼ、暴君じゃん!



「で、二人は今からどこに行こうとしてたの?」


「え?どこに行こうとしてたの?」


旭からの質問をまるまる陽に投げ掛ける。


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