ふたご王子に恋をした
「ほら~!ヒナが大雑把にやるから麻衣からクレームがきちゃったでしょ!」


「知るか。てめぇがやれっつーからやったんだろうが!」


「確かに頼んだのは俺だけど、フツーもっと丁寧にやるでしょ!」



え、なに。
兄弟ゲンカ始まっちゃったけど!



「あのー…なにしてたの?」


「あぁ、今ちょっと大掃除してたんだ☆」


「大掃除?こんな朝早くから?」


「ごめんね、ドタバタうるさかったよね。」


「え?あぁ…まぁ、大丈夫。なんでもないなら別にいいんだけど……」



「………あ。」


旭はそういうとあたしの心を読んだかのようにニコッと微笑んだ。



「もしかしてー……心配して来てくれた?」


「へ!?そ、そんなんじゃないしっ!」



慌てて首を振ったがそんな姿を見て旭はさらに笑っていた。



う……
やっぱあたしって顔に出やすいのかも…



「ありがとね☆」



そう言われてなぜか胸がドキンとする。



「で!だから掃除機はどこにあんだっつーの!」


割って入るように陽がイライラしながら言った。


「だから物置の中だってば!普段掃除しないから場所が分かんなくなるんだよ!ったく…」

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