ふたご王子に恋をした
見た目は陽のほうが落ち着いてるからお兄ちゃんに見えるけど、やっぱり中身は旭の方がお兄ちゃんってカンジなんだなぁ…


どこか感心するような眼差しで見ていると旭が視線に気付いた。



「麻衣ってさ、料理できるの?」


「は?料理?一応できるけど…なに、突然。」


突拍子もない質問に首を傾げる。


「ラッキー☆じゃあさ、朝ゴハン作ってほしいんだけど。」


「朝ゴハン!?」


なんであたしが!
てか、この急な展開なにっ!



「俺とヒナ、料理だけはどうしてもニガテで…最近まともなゴハン食べてないんだ。」


「ふーん……」



そういえば学校でも常にコンビニ弁当だったな…


「心配してきてくれたなら作って☆」


「え~……」


「はい!決まり!中入ってー!」


「ちょっと!」



強引に旭に腕を引っ張られリビングへと通された。



「あ?なにお前ちゃっかり入ってきてんの。」


掃除機をかけながら陽が嫌そうな顔であたしを見る。


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