ふたご王子に恋をした
「麻衣にゴハン作ってもらうことにしたー。」

「はあ!?またお前は勝手に話進めやがって…」


「だってお腹すいたし。」


「まだ片付けが終わってないのにそいつがいたらジャマになるだけだろうが。」



おい、コラ。
ジャマって!
人をジャマ扱いかいっ!



「じゃあ麻衣にも手伝ってもらお!」


「はーっ!?なんであたしまで!」


「だって、みんなでやったほうが早く片付くじゃんか?」


それはそうだけど…



「ちゃんとお礼するから☆」


旭がコソッと耳打ちした。


お礼?
コイツのお礼は全くアテにならないけど…


「…わかった。なにすればいい?」



結局こういうことになっちゃうんだよなあ…



「はあ」と大きなため息をつくと片付けの手伝いを始める。


布団を干したり、洗濯物たたんだり、フローリング水拭きしたり、まるで主婦だな。



「麻衣ー、この洋服とタオル俺の部屋に持ってってくれる?」


旭が両手いっぱいに抱えたタオルと洋服をドサッとあたしに手渡した。



「お、重っ……」


「俺の部屋わかるよね?ベッドの上に置いといてくれれば大丈夫だから☆」


「は、はい…」


あたし…お客様のハズなのになんでこんなにコキ使われてんのっ!

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