ふたご王子に恋をした
まるで何事もなかったような素振りで旭が部屋を出ていくと陽も不機嫌そうな顔であとをついていった。


「…ビックリした……」




旭の切なそうな顔と、ほっぺたに触れた手の平の感覚がまだ残っていて、なぜかあたしの心臓はバクバクと音を立てていた。



なんでこんなにドキドキしてるんだろ……



つーか、早く片付けないと!


旭が置いていった手紙をまた元のアルバムの中に戻そうとしたとき、ふと写真の後ろから紙切れのようなものがちょっとだけ出ていることに気がついた。



「なんだろ…これ…ゴミかな?」



シートをはがし、写真を持ち上げてみる。






………あ…


これ…………



そこに挟まっていたのは真っ白な封筒。

封はしっかりのりづけされていてまだ誰もあけていないようだ。

ひっくり返して宛名を確認する。







「………………え?コレって……うん…」





次の瞬間、あたしはその封筒をズボンのポケットに入れていた。


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