ふたご王子に恋をした
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「あー!腹減ったー!」


ようやく片付けが終わって陽がソファーで大きく伸びをしながら言った。



「いよいよ麻衣の出番だね☆」


「いよいよってさ、あたしさっきから働きっ放しなんだけど…」


「で、なに作ってくれんのっ?」


「話聞いてるアンタ!」



旭に背中を押されキッチンへと向かうと、2人では十分すぎるくらい大きな冷蔵庫の扉を開ける。




「うわっ!なんもないじゃん!」


冷蔵庫の中には麦茶とペットボトルのジュース、玉子、ハム、調味料しか入っていない。


「アンタらいつもなに食べてんの?」


「なにって…コンビニとか、お惣菜屋さんの料理とか?」



「はあ……」



「だって料理出来ないんだもん。しょうがないじゃん。」


「何でも出来るアンタらにも出来ないことがあったとはねぇ…」


「ブツブツうるせぇな…余計なこと言うヒマあるならメシ作れっつーの。」



「こらヒナ、作ってもらう側が偉そうにすんな。」


ムスッとしている陽の頭を旭がコツンと叩いた。


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