ふたご王子に恋をした
「…でも、ゴハン、食べたくなったらウチに来なよ。お母さんに頼んどくから。」


「え!?マジ!?」


「お母さん、アンタたちに会いたがってるし…遼も陽のこと気に入ってるしさ。」


「あぁ……」


「遠慮しないで、いつでもおいで。」



きっと二人は一家団欒とか知らないんだろうな…

家族のあったかさも、当たり前のことも二人はきっと知らない。


ウチに来て少しでも寂しさが消えればいいんだけど…



「ありがと麻衣ー!」

「きゃあッ!…って、どさくさに紛れてなにしてんじゃい!」



となりに座っていた旭がガバッと抱き付いたのであたしは勢いよく突き飛ばした。



ったく!
調子乗りすぎっ!



食べ終わり旭と一緒に食器を洗う。陽は食べ終わると「眠い」と言って早々と自分の部屋に行ってしまった。


少しは手伝えっつーの!



「ありがとね、後片付けまでしてくれて。」


「あぁ…いいよ、ちょっとだし。」


「麻衣ってイイお嫁さんになりそうだね☆」

「そりゃどうも。」


「まさに俺にピッタリ!」


「勝手に決めないでくれます?」


「えへっ♪」


「えへっ♪」ってマンガでしか見たことない笑い方なんだけど…


…………あ、そうだ。今なら手紙のこと…聞けるかも…

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