ふたご王子に恋をした
前からずっと引っ掛かっていたこと…
市瀬父は本当に二人のことが嫌いなのかな。
憎んでるのかな。
本当に嫌なら産まれてすぐ施設に預けることだって出来たはず。
陽は地位や名誉を守るためだって言ってたけど…本当にそれだけ?
このくらい偉い人なら施設にいれてることくらい隠せることは出来るだろうし、むしろ子どもがいることを公表なんてしない。
もしかしたら心の片隅ではいつか向き合わないといけないって思ってたんじゃないだろうか…
そのために目の届く範囲に二人を置いている…
「…少なくとも、お母様はこうなることは望んでいなかったと思います。」
「…アンタに何が分かる……」
「わかります!お母様は亡くなられる前に二人に手紙を残しています。そして…お父様にも。」
「…………。」
市瀬父は眉をひそめて振り返った。
「…お母様が亡くなる直前、きっと産まれてくる二人に渡すようにと箱を預かったはずです。その中にはお母様の写真と二人に宛てた手紙、そしてお父様宛ての手紙が入ってたんです。」
あたしはカバンから真っ白な封筒を差し出した。
あのとき写真の下に挟まっていたものはお母さんが市瀬父に宛てた手紙だったのだ。
市瀬父は本当に二人のことが嫌いなのかな。
憎んでるのかな。
本当に嫌なら産まれてすぐ施設に預けることだって出来たはず。
陽は地位や名誉を守るためだって言ってたけど…本当にそれだけ?
このくらい偉い人なら施設にいれてることくらい隠せることは出来るだろうし、むしろ子どもがいることを公表なんてしない。
もしかしたら心の片隅ではいつか向き合わないといけないって思ってたんじゃないだろうか…
そのために目の届く範囲に二人を置いている…
「…少なくとも、お母様はこうなることは望んでいなかったと思います。」
「…アンタに何が分かる……」
「わかります!お母様は亡くなられる前に二人に手紙を残しています。そして…お父様にも。」
「…………。」
市瀬父は眉をひそめて振り返った。
「…お母様が亡くなる直前、きっと産まれてくる二人に渡すようにと箱を預かったはずです。その中にはお母様の写真と二人に宛てた手紙、そしてお父様宛ての手紙が入ってたんです。」
あたしはカバンから真っ白な封筒を差し出した。
あのとき写真の下に挟まっていたものはお母さんが市瀬父に宛てた手紙だったのだ。