ふたご王子に恋をした
お昼休み、いつものように千夏と紗結ちゃんと屋上でお弁当を食べる。
「かーっ!いい天気だなーッ!」
千夏がおにぎりを食べながら大きく伸びをした。
「食べながらそんなことするとノドに詰まっちゃうよ?」
となりに座っていた紗結ちゃんがニコニコと微笑んで言う。
「大丈夫~……あれ、そういえばこのあとの授業ってなんだっけ?」
「5時間目が政経で6時間目がホームルームだよ。」
「あぁ、そっか。」
「…ん、そういえば今日ツトムくんいないけど、ホームルーム何やるんだろうね?」
あたしはお箸を持ったまま首を傾げて紗結ちゃんを見た。
「学祭の出し物について考えてって言ってたじゃん。」
「そうだっけー?」
「麻衣って驚くほど話聞いてないよね。」
「よく言われる!」
「自慢気に言うなって。」
千夏が呆れたようにツッコんだ。
「何気に学祭まであと1ヶ月だからねー。」
ウチの高校では毎年11月に文化祭が行われる。去年はたこ焼き屋さんやったけど今年は何やるんだろう…
とりあえずめんどくさくないのがいいなあ。