ふたご王子に恋をした
やっぱり脳に糖分が行き渡ってないのかも…


「いただきます…。」


「召し上がれ♪」



顔の前でパチンと手を合わせてから一口食べる。



「おいしーっ!」



やっぱり薫ちゃんのケーキ最高ッ!いつ食べてもおいしいわ。


ウフフッ☆
自然と顔がほころぶーっ!



気持ち悪いくらいニヤニヤしながらケーキを口に運んでいると、旭とバッチリ目が合った。



「ははっ♪」



な、なんだよー……



「麻衣って、食べてるときがイチバン幸せそうだねー♪」


「幸せそうじゃなくて幸せなの!」


「あぁ、そっか☆へぇ~♪」


「な、なに…?なんか文句でも?」


「ううん、麻衣って全部顔に出るじゃん?そういうとこ素直でカワイイな~って思っただけだよ。」


「は!?」



かっ…カワイイ!?
いやいやいや……
そういうこといつも言ってるじゃん。
落ち着けあたし!
ふんッ!



「そりゃ、どうも。」


「あ、待った。」



…ん?



フォークでケーキを切った瞬間、旭の手があたしのほっぺたに伸び、親指が頬をなぞった。



「クリームついてるよ?」


「っ!!」


ななななにすんのさッ!!


< 218 / 389 >

この作品をシェア

pagetop