ふたご王子に恋をした
「あ、ヒナおかえり☆」


「おう。」



気怠そうに帰ってきた陽はカバンをソファーに投げ捨てるとまっすぐキッチンに向かった。


てゆーか、あたしの存在スルー!?


…まぁ、いいけどさ。



「…うわ、小泉。いたんだ。」



キッチンからペットボトルを片手に戻ってきた陽がギョッとした顔であたしを見る。


リアルに気付いてなかっただけかい!



「で、ウチでなにしてんの。」


「学祭の準備だよ。旭と係が一緒だから。」


って言ってもDVDに関しては何一つ手伝ってませんが……



「あぁ、そう。」


「あぁそうって、ヒナも係あるからね?」


「んな、ダルいことやりたくねぇし。」



だろうね!
言うと思ってたけど。



「まぁ、大道具で人数いるから最悪手伝わなくてもいいけど、せめて今年は学祭参加しろよ。」


「あぁ?俺がそういうの嫌いだって知ってんだろ。」


「知ってて言ってんの。ったく、麻衣からも言ってやってよ。」


「あたし!?」



突然話フラれたよ!


戸惑いつつ陽に目をやると陽もこっちを見ていた。


兄弟ゲンカにあんまりあたしを巻き込まないでほしいんだけど…


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