ふたご王子に恋をした
「そうだね…たまには参加してみたら?勉強やるよりマシだよ?おいしいもんを安く食べられるし!」


「ふーん………」



ふーんって、興味ゼロじゃん!


「………考えとく。」


「えっ?」


「考えとくって言ったんだよ。聞き返してんじゃねぇ。」


「いやだって……」



断られると思ってたからその返しが意外だったんだもん!聞き間違いかと思ったわ。



「つーか、用が済んだら早く帰れよ。お前んちじゃねーんだから。」


「わかっとるわ!」



相変わらず腹立つ言い方すんなー!




陽は表情ひとつ変えずそう言うと自分の部屋に行ってしまった。


そんな陽を旭は目で追ったあと、


「……めずらしいー。」


とつぶやいた。


めずらしい?



「なにが?」


「アイツが他人の意見受け入れるの。いつもは、うるさいだのウザイだの言って全然聞かないから考えとくって答えは身内の俺もビックリだわ……」



何か考えこんだような様子で答えた旭は、あたしの顔をマジマジと見た。



「ヒナ、麻衣のこと気に入ってるみたい。」


「はっ!?」



アイツがあたしを、


気に入ってる!?


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