ふたご王子に恋をした
もう一度前に目を向けると、男の子の真後ろにある黒板に『市瀬 旭』と書かれていた。


んな…


おとなりに引っ越してきたイケメンが転校生で、なおかつ同じクラスなんて…ベタな展開過ぎるっっ!!


少女マンガだとこのあと席までとなり同士に…!!



はっ!


しかも、あたしのとなりガラ空きだしっ!!



「えーっと…席はー………」


ツトムくんが教室内をぐるりと見渡した。



これは来るぞ!


確実に来るでしょ!


ここまでベタなら、


あるでしょ!


思わず握りコブシにグッと力が入る!



「そうだなぁ…あ、あそこにするか。あいてるしな。」




キタ――――ッ!!



「前から2番目の池上のとなりな。」






……………………なぬ!?池上!?



「よろしくな池上。」


「うぃ~。」



そう言うと國政がダルそうに手を挙げた。


國政のとなりだと!?

確かに…


あいてる。



市瀬くんはサッと國政のとなりに座ってしまった。市瀬くんの席は廊下側から2列目の2番目…




遠ッ!

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