ふたご王子に恋をした
「麻衣を好きなのは俺の勝手なんだし、早く結論出さなくちゃとか…ムリして考えなくていいから。麻衣は麻衣らしくいてくれればいーんだよ?」


そう言って頭をなでてくれた旭…




今まであんまり意識したことなかったけど…なんで旭ってこんなに優しいんだろう…


旭は絶対にあたしを責めない。

気遣ってくれる。


ヘラヘラしてて、ロクなこと言わなくてチャラいって思ってたけど、それは表面上で、本当はあたしなんかよりちゃんとした優しい人。



あったかい人。



今まで最低なヤツって思ってたあたしの方が最低じゃんね。



だけど…



今すぐには応えられない。


簡単に今の感情で流されちゃうのは旭に失礼だと思うから…


ちゃんと受け止めて、ちゃんと考えよう。




……うん!
そうしよう!



焦らなくてもいいって言われるとちょっと気がラクになるな…


『麻衣は麻衣らしく』か……



ありきたりだけど深いこと言うよなぁ…



「あ、でも~…あんまり待たされちゃうと待ちきれなくて、手出しちゃうかも☆」


「っ!!」


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