ふたご王子に恋をした
「紗結ちゃん…ありがとう!」


「どういたしまして♪」




そういえば…


紗結ちゃんって陽のこと…好き、なんだよね…きっと。



あたし話せるように協力するって言ったのに陽にドキドキして…………


もしも紗結ちゃんが知ったら…どう思うかな……




やっぱりあたしって最低…だよね…



紗結ちゃんのこと応援しなきゃって思ってるのに、なんだろう…このモヤモヤ感…



「…衣ちゃん、麻衣ちゃん?」


「へ、あぁ…ごめん!なに!?」


「これ日本史の参考書なんだけど、良かったら使って☆」


「あ、ありがとう!」



紗結ちゃんがイイ人すぎてますます胸が痛くなるよ…


はあ……







それから1時間ほど勉強し、気付けば外はもう暗くなっていた。


「げー!もう5時半!?目ショボショボだわ。」


「早いねー。」



千夏が大きく伸びをする横で、紗結ちゃんがノートを閉じた。


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