ふたご王子に恋をした
なるべく陽と目が合わないようにうつむいて座っていると、しばらくしてカチャンと物音がした。


顔をあげると、目の前に紅茶とケーキがのったお皿が並んでいた。



「わ、ケーキ!」




超おいしそー…




「余ってたから。お前甘いの好きだろ。」




ブレザーを脱ぎながら陽が言う。




「好き、だけど…食べていいの!?」


「ダメなら出さねぇし。」




確かに…


「じゃあ遠慮なく……いただきますっ!」


……うっまー!
ホント甘いの食べてるときが最高に幸せだー☆



「そういえば…この家って常にケーキがあるような気がするんだけど…」



そしてあたしは度々それを頂いている気が…



「まぁ…ほぼ毎日冷蔵庫には何かしらケーキが入ってるな。」


「ほぼ毎日!?毎日食べんの!?」


「俺はほとんど食わねぇけど、アイツが異常に甘いのが好きだから毎日買ってくんだよ。」


「へぇ~。贅沢ー。」


「金持ちなめんな。」


「超ムカつくわ、そのセリフ。」


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