ふたご王子に恋をした
「…お前って、昔からそんななの?」


「……なにそれどういう意味よ。」



唐突な質問にあたしが眉をひそめると、陽は少しだけ笑って目線を落とした。



「別に…深い意味はねぇけど…もっと昔に、お前と会ってたら…今頃俺はどんな風になってたんだろうなと思って…。」



「え…?」



何かを思い出すようにつぶやく陽はなんだか少し切なそうな顔をしていた。



それって…

どういう意味だろう…



あたしも…


中学生のときに二人に会ってたら…今頃どんな生活を送ってたんだろう。


違う生活送ってたかな?


もしかしたら二人のどちらかを…好きになってたりしてたのかな……



なんて……




「そういう陽こそ…昔はどんなだったの?」


「…あ?俺?」


質問が意外だったのか陽はキョトンとした。


前からちょっと気になってたんだよね…


旭は前にアルバムを見たからなんとなく想像出来るけど、陽は色々謎ってゆーか…


まぁ…今とそんなに変わらなそうだけど…


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