ふたご王子に恋をした
「あんまり期待しないほうがいいかなー……と、思うけど。」


あたしは苦笑い気味に答えた。



「そう言われるとますます気になっちゃうよ!早く来ないかなぁ…」


紗結ちゃんは教室のドアを見ながら、今か今かと待っている様子。


なんだかサンタさんからのプレゼントを楽しみに待つ子どもみたいで可愛い☆



紗結ちゃんとそんなことを話してるうちに退屈な日本史の授業が終わり、みんな昼食の準備を始め出した。


「麻衣ー、食べようぜ~。」


「うん!」


千夏がお弁当を持ってひとつあいているあたしのとなりの席に座った。

あたしもカバンからお弁当と飲み物を出す、が…




「あれ…あたしお茶持ってくんの忘れたみたいだわ!ちょっと下行って買ってくんね☆」


「了解~。」



財布片手に教室を出た。


ウチの学校の自販機は1階に集中して置いてあるので、一旦下まで降りなくちゃいけない。


もっと各階に分散して置こうよってカンジ。


「小泉さんっ♪」


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