ふたご王子に恋をした



目覚ましのアラームが鳴ったのが遥か昔に感じる。


目覚ましが鳴って、止めて、


で?


今、何時なんだろ。



ゆっくりと目を開けて時計を確認する。



「……く、9時っ!?」



あ、ありえない!!


9時って!


1時間目始まってるっつーの!



慌ててリビングへ行くといつもいるはずのお母さんはいなくて、キレイに包まれたお弁当だけがテーブルに置いてあった。



そういえば…今日はお母さん朝から町内会の仕事あるから顔出しに行くって言ってたっけ…



あたし、起こされないと本当いつまでも寝るんだね…


自分で自分が怖いよ。


でもこんだけ遅い時間に起きると逆に諦めがつくな。


捨てた。


1時間目は捨てることにした!


どうせ物理だし。




やってもわからんから、やらんでいい。




「…ゆっくり支度しよ。」



寝ぼけまなこで洗面所に行き歯をみがく。



顔を洗って、髪の毛ブラシして、化粧して、制服を着る。



……あれ?



ベッドの上に置いてあった携帯の着信ランプがピカピカと光っているのが目に入った。


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