ふたご王子に恋をした
あぁ…

なんだか頭が重い…


寝過ぎかな?


…寝過ぎだな。



「おはよーっと…」



「麻衣ーっ!!」



教室に入ると、あたしの姿を見つけた千夏が勢いよく抱き付いてきた。



なっ…ななななに!?どうした!?



あたしなんかしたっけ!?



目をパチクリするあたしをよそに、千夏は浮き足だってハシャイでいる。



「…どうしたの?なんかいいことでもあった?」



「ふふ~ん♪それはあたしじゃなくて紗結ちゃんに聞いて!」



………紗結ちゃん?



「おはよ、紗結ちゃん。なんか千夏が浮かれてるんだけど、どうしたの?」



自分の席につき紗結ちゃんを見ると、紗結ちゃんは顔を赤くしてうつむいた。



「あのね…本当は昨日のうちに報告したくって電話かけたんだけど…」



「あぁ!ごめんね~!爆睡してて気付かなくて…」



「ううん、大丈夫!夜遅くに電話かけたのがいけなかったんだし……それでね、実はあたし……昨日…ひ、陽くんに告白したんだ!」



………………え?




「えぇ!?」


確かに…告白するって聞いたけど…




昨日!?


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