ふたご王子に恋をした
「アイツはお前のことが好きだから…お前と一緒になったほうが幸せになれる。俺があとから好きだのなんだの言って困らせたくないんだよ…俺が黙ってりゃ丸くおさまんだろーが!」



「麻衣がいつ俺のこと好きって言ってた?直接言われたわけ?言われてねぇだろ。」



「見てればわかるし。」


「てめぇはエスパーか。お前全然わかってないよ。」



「わかってねぇのはてめぇだろ!」



「じゃあ!もしも…麻衣がヒナのこと好きだったらどーすんの?」


「……は?何、寝ぼけたこと言ってんだよ。」


「あいにく目はバッチリ冴えてるっつーの………ごめん、麻衣ー。聞こえてたよね?」



旭が呼び掛けるように叫んだので、恐る恐るトイレのドアを開けリビングに顔を出す。



「…………お前…」



顔をあげて二人を確認する。旭も陽も唇が切れて少しだけ血が出ていた。





どうやら殴り合ったらしい。


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