ふたご王子に恋をした
「7時半に来いだぁ~?」
日曜日、
ようやく勉強する気を取り戻し、日本史に手をつけ始めた頃、旭から電話がかかってきた。
明日、7時半までに学校に来るようにっていうわけの分からない電話だった。
「そんな早い時間に学校行きたくないんだけど…」
一言で言うと、
めんどくさ。
『え~?やる気ないなぁ…せっかく俺が勉強教えるって言ってんのに!』
「だったら今教えてよ、い・ま!日本史やってるから!」
分厚い教科書に載っている大塩平八郎の顔をシャーペンの頭でカチカチと数回つつく。
『あいにく今お出かけ中なんだー。』
「余裕かよ。」
『まあね♪だから明日!朝!誰も来ない静かな時間に教えてあげるよ☆実はね、英語でどの問題が出るか俺知ってんのよ。』
「え!?マジ!?」
『マジマジ。金曜、職員室行ったときたっくんの机に今度のテストらしきものが置いてあったからのぞき見しといた!』
「のぞき見って…」
『それ、知りたくない?数学は確実に補習だとしても、これを知っておけば英語の補習は確実に受けずにすむと思うけど?』
………確かに!