ふたご王子に恋をした
な、なんで……!?



ドアを開けて真っ先に飛び込んだのは陽の姿だった。


陽の黒い髪は朝日に照らされてキラキラと光っていて、まぶしかった。



「……お前…なんでいんの。」



突然現われたあたしに驚いた陽は机に伏せていた顔をあげた。



「……旭に…呼び出されて……」


「旭……?」



「そういう遅刻魔の陽こそ…どうしたの?」


「雨宮が…話したいことが…あるからって………は?」


「…な、なに?」



「ハメられた。」


「はい?」


「ハメられたんだよ、俺ら。くそ…アイツら…はああぁ…」



は、ハメられた?



陽は大きくため息をつきながらまた机に顔を伏せた。



ハメられたって……


もしや…



あたしと陽が2人で話せるように…



セッティングしたってこと……?


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