ふたご王子に恋をした
そういう展開!?


紗結ちゃんは無表情で愛想がないアイツを見て胸キュンしてますってカンジだし、むしろクラスの女子たちもカッコいいなど言ってざわついている。


なに!?
最近はあーゆーのがモテるの?
みんなと趣味合わないんですけどっ!



「じゃあ席は…イチバン後ろの小泉の席な。」


「げ!」



思わず心の声がっ!


慌てて口をふさぐ。


「あ、そうそう小泉。陽は数学が得意みたいだからこの機会に教えてもらえ。」



全力で遠慮しときます!


陽はあたしを見ることなく隣りの席についた。




「…よりによってアンタの隣りかよ。」


「文句あんならあたしじゃなくてツトムくんに言ってください。」


あたしも陽を見ることなく前を見つめたまま答える。






「……最悪だな。」




あぁん!?


最悪だと?


聞こえてるっつーの!


ボソッと言ってるけど…聞こえてるっつーの!!


その言葉、そっくりそのままお返しするっつーの!



市瀬陽…


とことんカンジ悪っ!








なんだかあたしの平和で平凡な高校生活が狂いだしそうな予感です。


< 42 / 389 >

この作品をシェア

pagetop