ふたご王子に恋をした
「あー、うん。雨降ってきたから傘取りに戻ろうと思って。」


「良かったら一緒に入ってく?」


そう言うと旭は持っていたビニール傘をバサッと広げた。


「今日は午後から晴れるみたいだし、戻ってる時間ないっしょ?」


「あ、ありがとう!」



神ッ!

旭サマサマだわ!


遠慮なく傘の中に入る。


…ん?


これって、いわゆる相合い傘…だよね?


今さらだけどさ!



ラッキー☆



ほぼくっついている状態の旭からは石けんみたいないい香りがした。


シャンプーかなぁ…

香水?


どっちにしてもホントかっこいいな~…


カッコよすぎて感心しちゃうもんなぁ。


「……なに?」


「えっ!?あっ、なんでもないっ!」



無意識のうちにガン見していたあたしを見て旭が不思議そうな顔をした。



「あ、あ、旭は!もう学校には慣れた!?」



慌てて突然すぎる話題を振ってみる。



「そうだねー、慣れたかな。早く制服着てこいだの、髪の毛黒くしろだのってよくツトムくんに注意されるけど。」



あたりまえだよ!


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