ふたご王子に恋をした
「そういえば、陽とは一緒に学校行かないの?」


「別々だよ~。俺はともかく、ヒナが嫌がるからね。」


「あぁ…」


納得!


うざったそうな態度しそうだよなぁ…



「ほかに兄弟はいるの?」


「いないよ。俺ら二人だけ。」


「そっか。」



年頃の双子を持つ母って大変そう。



「あ、雨やんだみたい☆通り雨だったのかな。ヨカッタね♪」


旭は傘を閉じるとニッコリと微笑んだ。


うぅぅ……


超カッコかわいい!



なんてゆーか、あたしのひとつひとつのツボを的確に押さえてるんだよね、彼は!



うふふッ☆



ドカッ!!



「った!!」




いったー!


ニヤけるあたしの後頭部に何か重たいものがぶつかった。



「…げ、小泉じゃん。」



出たっ!

極悪陽ッ!!


どうやら陽が持っていたカバンがあたしの頭を直撃したらしい。



「どこ見て歩いてんの!?」


ちゃんと目ついてんのかアンタはっ!


「朝からうるせぇな…ボサッと突っ立ってんじゃねぇよ。地蔵か、てめぇは。」


「あぁ!?」


地蔵!?
なかなか衝撃的なこと言うね!


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