ふたご王子に恋をした
「ああぁぁ……」



あたしは頭を抱えたまま机に顔を伏せた。



「あ、麻衣ちゃんが急に落ちた。」


「この短い時間で麻衣の頭の中では色んな思いが交錯してるんじゃん?」



「…あたし、結婚できるかな…」


「重ッ!イキナリ重い話題になったな。」



「麻衣ちゃんはもっと色んなことを妥協すればあっという間に結婚出来ると思うよ☆」



「紗結ちゃん…なかなかイタイとこつくね。」



朝から自分を見直しガッツリ落ち込んでいると、朝のホームルームのチャイムが鳴ったと同時に陽が教室に入ってきた。





「おはよう、陽くん☆」


「はよ。」



紗結ちゃんが挨拶すると陽は目を合わせなかったが返事をした。




「アンタあたしより先に行ったわりに来るの遅くない?」


「うるせぇな…ほっとけ。」



あぁ!?
なんだよ、ただ聞いただけじゃんか!
なぜそこまで言われる!



「つーか!謝ってよ。」


「は?」


「さっきの!アンタの重たいカバンが頭に当たったの。まだ謝ってもらってないんだけど。」


あたしはここぞとばかりに言い寄る。


「ボサッとしてるお前が悪い。」


「は!?」

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