ふたご王子に恋をした
「カッコいいと思った時点でそれは好きってことだよ!」



ついさっき自分が言われたことを丸々パクってみる。


「そ、そんなんじゃ………」


「で、誰よ?相手は誰よ?一緒に乗りたいってことはウチの学校で2年生なことは間違いないよね!誰!?あたしの知ってる人?」


「うん……」


紗結ちゃんが照れくさそうにうなずく。



「まさか……」


「え!?」


「まさか…………………國政!?」


「へっ??」



予想外の発言だったのか紗結ちゃんの肩がガクッと下がった。


あれ、國政じゃないカンジ?


アイツ、まぁまぁ顔はいいからまさかと思ったんだけど。


「國政じゃなくてあたしの知ってる人~?……あぁもう全然出てこないよ~。誰?教えてっ!」


パチンと手を合わせてお願いしてみる。


ここまで聞いたら全部聞かないとスッキリしない!



「そのー…ホントまだ好きとかじゃないんだけど…」


「うんうん!」


「陽くんが…カッコいいなぁ…って…」


「うんうん!」




…………………………





「ぅぅえっ!?」




ひっ…陽~!!??


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