ふたご王子に恋をした
「ふぅん。」


旭は不思議そうに首を傾げたがすぐに納得したようだった。


「そうだ☆麻衣、今日ヒマ?」


「えっ!?うん、まぁヒマだけど…」



千夏も紗結ちゃんもあたしを置いて帰ってくしさ!



「なら一緒帰ろうよ☆」


「えっ、え!?」



いーんですかっ!?
マジ!?



「誰かと帰る予定だった?」


「いやいや!ないない!」


「そっか☆ならヨカッタ♪カバンとってくるね。」



なんてラッキーな!

朝も帰りも一緒だなんてっ!


神様ーッ!
ありがとー☆


「じゃ、帰ろっか。」

「う、うん!」



旭は迷彩柄のオシャレなリュックを背負うとニコッと笑った。


口角の上がった口元が子犬みたいで何とも可愛らしい。


ずっと見てたら今にも吸い込まれてしまいそう…



ぐへへ……



あ、ヤバい。

今心の中でキモい笑い方した。


引くわー

自分で自分に引くわー



「…衣、麻衣?」


「え、あ、なにっ!?」


「大丈夫?ボーッとしてたけど。」


「あぁ、大丈夫!気にしないで!」



完全に自分の世界に入ってた!


あぶないあぶないっ!

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