ふたご王子に恋をした
「そっちが勝手にぶつかってきたんじゃんかー!」


去っていく陽の背中に向かって叫んだが思いっきりシカトされる。


なんなんだアイツ!



「陽くんも本当は観覧車乗りたかったのかなぁ?」


「さぁ?ただ見てただけじゃん?」


ふと、となりにいた旭を見ると去っていく陽を目で追っているようだった。



なんてゆーか、今日の旭、いつもと違うカンジがするなぁ…


何かボーッとしてるっていうか…



「ねーねー!定員4人までだってー。グーとパーで2、3に別れよ。いくよー。グーとパー!」


千夏の掛声で一斉に手を出す。


パーが2人に、


グーが3人………





てゆーか!


「はい決まり!じゃあ、旭と麻衣の2人、國政、紗結ちゃん、あたしの3人でわかれまーす☆」




またハメられたっ!



あの人たち…さっきトイレ行くとか言って絶対口裏合わせてたんだ!




「了解ー☆あ、順番回ってきたよ!」


「え!?もう!?」



早ッ!

こういうときばっかやけにスムーズなんだよなぁ~。


旭のあとを追いかけるようにして観覧車に乗り込む。


< 70 / 389 >

この作品をシェア

pagetop