ふたご王子に恋をした
「数学こそ教えてもらったほうがいいんじゃん?このままじゃ留年まっしぐらだし。」



出ました千夏の思いつき発言。



「え~?やだよー!」


嫌いな数学を授業外で勉強することもイヤだし、第一、こんな性格の悪いヤツに教わりたくない!




「…7点のクソみたいなヤツに教えるだけ時間のムダだろ。金もらってもそんなムダなことしたくないね、俺は。」


「あぁ!?」




マジ性格悪ッ!!



陽は無表情で淡々と答えると、雑誌片手に席を立った。


「おい、もうすぐ授業始まるけど?」


「…知ってる。だりーから抜ける。」



ちなみに次はツトムくんの授業。

國政に対しても陽はそっけなかった。



やなカンジだなー!







――――――――――

「やっぱり陽って群れんの嫌いなのかね?」


昼休み、

屋上の日陰、風通しのイイ場所でお弁当を食べながら千夏が言った。



「なんてゆーか、一応話してはくれるけど…やっぱりイマイチ楽しそうじゃないってゆーか…みんなで話したりするそういう空間から避けてる気がする…。」



紗結ちゃんがシュンとする。


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