ふたご王子に恋をした
「で、次に良かったのがー…陽!って、またアイツいないし!休みか?」


「来てるけど眠いらしいのでバックレてます。」


と、何のためらいもなく答える旭。

その答えにたっくんはガックリ肩を落とした。



「はあぁ…またかよ。お前からも注意しとけ!ちゃんと授業に参加しろって!」


「はーい。」



…旭も大変だなぁ。陽がいないと旭が責められるんだもんね。



あたしは陽のいない隣りの席を見ながらそんなことを思った。




てゆーか…





そんなことよりテストの心配だしっ!!






――放課後――

「で?麻衣は今回何点だったわけよ。」


「…15点。」


「わっ!ヒドい!」


「でしょ?」


「…つーか、ちゃっかりついてくるのやめてくんない!」


「え?」


あたしの真後ろで千夏とフツーに話している旭を指さす。


アンタと一緒に帰るつもりなんてサラサラないんだけど。


「ついて行ってるわけじゃなくて、たまたま帰る方向が同じなだけだよー。な、國政。」


「そーだそーだー。」


國政の棒読みな相打ち。


ヘタクソか!


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