ふたご王子に恋をした
家の中は当たり前だけど、作りが一緒。

ただ、置いてある家具や位置がウチとはちがくって、なんだか知らないマンションに来たみたいだった。


てゆーか、

ウチより遥かにキレイ!

キレイだし、使っているものは全て高級そうだし、生活感が全っ然なくてまるでモデルルームみたい。



「…超キレイ。」


「俺が?」


「ぶっ飛ばすよ。」


「……ごめん。」



くだらないボケにイラつく。



「まー適当に座って。」


「適当って……」



適当がイチバン困るんだよなぁ…


そう思いながら、そ~っと白いカーペットの上に正座する。



「ちょっと待ってて。今飲み物出すから。えーっと…コーラでいい?」



キッチンにある真っ黒な冷蔵庫を開けて旭が言った。



「うん。」



…って!


あたしってばなんだかんだ言いながらくつろぐ気満々だし!



「はい、どーぞ。てか、なんで正座してんの?ソファー座れば?」


「だ、大丈夫!」


ソファーに座ったらそれこそ完全にくつろぐ態勢にっっ!


あえてソファーに座らないというちょっとした抵抗。


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