ふたご王子に恋をした
「てめぇはちゃんと耳ついてんのか。さっきから呼んでんだけど。」


「え、そうだった?」


それは申し訳ない…。


「…テスト、どんなカンジなのよ。自信あんの?」


「へっ?」


陽はあたしと目を合わせずに言った。


「えっと…それが…微妙っつーか……」


「あぁ!?」



ヒーッ!
怒んないでよ!



「……らしくないこと言ってんじゃねーよ。あんだけやったんだから大丈夫だろ。自信持っとけ、アホ。」


「陽………」



あれ…

もしやちょっと気にかけてくれてた?



「麻衣ちゃん!呼ばれてるよ!」


「へっ!?あぁ!」


紗結ちゃんに肩を叩かれ慌てて席を立ち、ツトムくんがいる教卓まで足早に向かう。



「小泉、お前は相変わらずしょーもない点数取るな。」


「え!?」


ツトムくんが呆れたような顔でテストを返す。



「ま、クソ点数からは抜け出したみたいだけどな。」



その場で点数を確認する…。




「……3点………43点!ウソー!奇跡起きたー!」



赤点じゃない!!




「やったあー!!やったよツトムくん!」


「わーったから座れっつーの!」


脱・補習地獄!


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