少年探偵室


パシャパシャパシャッ!!


「榊さんっ!!今回の事件の真相はどうだったんですかっ!!?なぜ川島が容疑者だと分かったんですかっ!?」

「榊さん!どうなんですか??」





激しいマスコミの嵐の中を、スタスタと歩く人影があった。

榊 希鳥-sakaki kitori-


整った顔立ちに、切れ長の鋭い目。


世の中は彼をこう呼んだ。



「世界の救済者」



職業、探偵。

探偵において、彼に右に出る者はほとんどいない。




榊がマスコミを抜け、タクシーに乗り込んだ後、その後を追うように二人の少年少女が建物から出てきた。


「こっ子供!?」

「なぜ子供がこんなところにいるのですか!?」

「こら!」



少年の方はマスコミのことなど全く気にせず、榊のようにスタスタと歩いたが、少女の方は申し訳ないというようにおどおどと歩いていた。


少年の方の名前は、

沖田 光-okita kou-

中学二年生で、学力はトップクラス。

容姿といえば彼の右にでる美少年はいないだろう。
すっと通った鼻筋。
少しつり上がった大きな目。

身長はやや小さめだが、その姿は偉大さを感じる。




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