Fortune



「どうした?!すごい濡れてる…」


凌くんは心配そうに見ている



しかし今のあたしは
答える余裕はなく、ただ黙っていた



「…そのままだと風邪ひくから
ちょっとおいで」



そう言って凌くんは
あたしの背中を押しながら歩いた



すると自然にあたしの足が止まった



それに気付いた凌くんは


「大丈夫、何もしないから」

と言ってあたしの頭をぽんとした



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