倫の実話怪談語り
続廃病院
友人Iは廃病院Yに行った際
自分だけ、見てしまった
その廃病院は食器や棚などが残されており
噂では、その昔ある事件が起こるまでは通常に運営されていた
精神病院だという
まっ暗い中階段を降りて
窓のない部屋があり
Iのまわりの友人達はきゃあきゃあと騒いでいたが
Iは見てしまった
その廊下の奥
白いガウンのようなものを着た
髪の長い女
裸足だ
見間違いかと目をつぶりまたあけた
いない
怖い怖いと思うから幻を見たのかと
Iはそう自分を納得させた
しかし廃病院Yは本物だったのだ