倫の実話怪談語り
噂の部屋
父はまだ若い時
とある不動産の写真を撮ってくるよう言われ
先輩とインスタントカメラを持って出掛けた
色々なマンションやホテルやアパートを撮影したらしい
その中で何回かおかしなことがあった
まずあるホテルの1室
順調だったはずなのに
シャッターがおりない
おかしいな、といじっていてやっと2枚とれた
次はとある1軒屋
これまたシャッターがおりない
ここの写真は撮れずじまいだった
次はまた名前もよく知られるホテルの1室
シャッターがおりない
あきらめて会社に帰って報告した
すると上司は
「全部撮れへんかったとこは自殺者がでたいわくつきのとこやわ。ほら、見てみい、シャッターおりたとこも煙だらけや」
そう言われて見ると
2枚の写真は真っ白い煙が部屋中に写っていた
その時はじめてゾッとしたという