君はまた僕を好きになる。
┗敦史side
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なぁ…優香…
3年前の冬
似たような事があったな────
白いマフラーを首に巻いた優香が、アパートの前でずっと待っていた事を知らずに、偶然会った近くに住んでいた同級生の女の子と一緒に帰ってきたら
「敦史の事なんか、大嫌い!」
そう叫んで、クリスマスソングで賑わう街のイルミネーションの中
涙流しながら
俺の腕を振り払い
こんな寒空の下で
お前は、こんな風に、自分勝手で、人の話しなんかろくに聞こうもしないで
1人で勝手に決め付けて、頬をフグみたいに膨らませて
ドンドン先に歩いていく…
俺を置いて…
先に歩いていく…
全然、変わってないな…そういうところ…
時々、想うよ。
本当は、記憶なんてなくしてないんじゃないかってさ…