君はまた僕を好きになる。

「お前…泣いているのか…?」


ハッ…泣いている顔なんか…敦史に見られたくない…


直感的にそう感じた…


なぜ…?



自分でも分からないこの感情…


胸が苦しい…


その時…


ギュッ…って

敦史の腕の中にいた…。



「ちょっと!?こんなところで何してるのよ!?

みんな見てるじゃない!」


こんな…
街中で…
恥ずかし過ぎるよ…
通り過ぎる人達が…コソコソ話しながら見ている…

「ホント…恥ずかし過ぎるから…放してよ…」


「ウルサイ…お前が泣くからいけないんだよ…」



って、また強い力で抱きしめるから

広く逞しい胸板に顔うずめたら

敦史の鼓動が
トクントクン…って
波打って…




余計に、あたしの心臓
爆発しちゃうぐらいに激しく波打つよ…


「優香…帰るぞ。」


「えっ…?」




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