君はまた僕を好きになる。

「かしこまりました。少々お待ち下さい。」

と、柔らかな笑顔で微笑む店員さんが手にしたケーキは


大きな苺が5つのった、生クリームのケーキ。


あたしが、一番食べたいと思ったケーキだった。

どうして分かったんだろう?と不思議がっていると

「お前、これが一番好きだろう。」

と、自慢気に敦史が言った。


「ぅ、うん。
どうして分かったの?」


「えっ?勘だよ。勘。」


「そう…なんだ。。。けど、どうして、ケーキなの?クリスマスにはまだ早いよ」


「お前…なに言ってんの?

きょうは、お前の誕生日だろう。忘れたのか?」


「あっ!?そう…だった。」


さっきの出来事で、自分の誕生日の事なんてスッカリ忘れてしまっていた。





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