君はまた僕を好きになる。
「おい…どうしたんだよ?敦史。急にそんな大声出して
優香ちゃんが怖がっているじゃないか。」
「すみません…。ごめん、優香…悪いけど…ちょっと席を外してくれるか?
幸雄さんと大切な話しがあるんだ。」
敦史は、あたしを見ないままそう言った。
「──…分かった…。ちょっと…出てくるね…」
「悪い…そうしてくれないか…」
「おい、敦史?」
訳も分からず戸惑う幸雄さん
「ごめん…優香」
そう言って、今度は悲しい瞳で、敦史はあたしを真っ直ぐ見つめた。
その瞳が何かを物語っているようでチクン…と心の奥が痛むのを感じながら
「じゃあ、いってきます」と、ワザと作り笑いで平気な顔をして微笑むと幸雄さんにお辞儀をして部屋を後にした。