君はまた僕を好きになる。
優香を抱き上げて、寝室のベッドに運んだ。
ギシッ──…と軋むベッドの上で、優香は静かに瞼を閉じた──…。
優香の記憶が、戻っているかなんて
俺には何も分からない
優香が何を考え
何を感じ
何をしようとも─…
もう、僕には
そんな事を考える余裕も、隙間も、何もなかった──…
ただ─…目の前で
俺を見つめ
俺に微笑み
俺のそばにいる優香を
抱きたくて
キスしたくて
全てがほしくて──…
ただ─…それだけだったんだ──…
──過去の記憶なんて、何もいらない──…
欲しいのは─────ただ1つ──…
目の前の、お前だけだよ──優香─…
「愛してる…愛してる──…優香──…」