君はまた僕を好きになる。

飲んでも飲んでも
酔うことができずに
気付いたら
3本目も開けて飲んでいた──…



空になった空き缶を床にゴロンと転がして


ソファに倒れ込むように身を沈めた。



頭の中は
今も優香の甘い声が残っている



「愛してる──愛してる…あっくん」と



「あっくん」───…


優香は確かに
俺の事を「あっくん」と呼んだ。


そう──優香は
記憶を取り戻していた──…



だから…あんな事を──…




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