君はまた僕を好きになる。

半ば半泣き状態で去っていった彼女達。

その後ろ姿が深く、あたしの心に影を落とした。



「ねぇ、なんでー…」


そう、あたしが言い出すと同時に


「帰るぞ」と席を立った彼。



「ちょっと!?まだ話しの途中だって!」



「話しなんて、家の中でできるだろう。俺たち一緒に住んでるんだから」



「なっー…!?」



コイツ!ワザとみんなに聞こえるように言いやがったな!?



彼の思惑通り、アチコチの席で、「イヤーー!」なんて声が聞こえてくる。




< 29 / 353 >

この作品をシェア

pagetop